介護事業の立ち上げは苦労がいっぱい
介護事業を立ち上げるまでには並々ならぬ苦労があります。これは独自開業でもフランチャイズ加盟でも変わりありません。FCはノウハウを指導してもらえる利点はありますが、それでも苦労はひとしおではないのです。しかし、ここを乗り越えなければ起業の夢も叶いません。その大変さについて、ここで少し学んでほしいと思います。
人材確保できないと許可されない
メディアのニュースなどでもご承知の通り、介護職は人気のある仕事ではありません。求人広告を出したからといって、人が殺到してくる期待はまったくできないでしょう。介護事業の立ち上げにおいて、もっとも苦労を強いられるのが、この人集めなのです。例えば訪問介護では、看護師が常時2.5人いなければ、指定基準を満たせません。介護事業の申請を通るには、人材の確保がしっかりできていないとだめなのです。できれば介護業界、他の施設などと人脈を作っておき、紹介などが頼めるといいのですが、まったくの素人初心者だと相当苦労するはずです。
いい物件を見つけるのは至難の業
介護事業所の場所も重要ポイントです。いまや介護施設の数はコンビニエンスストアよりも多く、今後もその増加が見込まれるため、利用者を奪い合うことになりそうなのです。どこで事業を立ち上げるかについては、周到なマーケティング調査が不可欠です。それも飲食店なら繁華街で商売すればいいという単純なものではありません。介護の場所選びはかなり難しいのです。訪問なら広さはそう大きな問題にはなりませんが、デイサービスのような通所は広いスペースが必要となり、物件も多くはありません。場所はその後の運営も左右しますから、その検討に費やす時間も馬鹿にならないのです。
準備資金は数百~一千万円にもなる
お金の問題は最大の心配事です。開業するだけでも数百万円の資金がかかりますが、介護事業が軌道に乗るまでの人件費と、家賃などの運営費も準備しておかないとなりません。介護報酬はサービスを行っても、事業所に入金されるのは2ヶ月後です。このタイムラグの期間中は、嫌でも自腹を切ることになります。介護事業を立ち上げて、すぐに満員御礼となる保証もありません。立ち上げはしたものの、利用者が増えなくては利益も出ないわけで、その備えもほしいところです。できれば一千万円以上はほしいですが、その金策も大変なのは言うまでもありません。
最初は困難な運営になると覚悟を
介護事業はなにかと気を遣う仕事でもあります。デイサービス、訪問介護、在宅支援、どの業務形態にも細かく運営基準が定められています。また、利用者にとっては事業を立ち上げたばかりの新参だからといっても、いい加減な仕事を許すわけにはいきません。開業するからには、もうプロでなければなりません。もちろん、最初は手探りとなるでしょうが、サービスを疎かにはできないのです。素人が事業を立ち上げて、困惑するのはこの苦労でしょう。慣れてゆくしかないことですが、かなりの苦労と試行錯誤は覚悟しておいたほうがいいようです。
まとめ
人材・物件・資金・運営の四点から介護事業立ち上げの苦労を見てきました。これだけでも素人が理想だけで始められる仕事ではないとわかりますね。それだけ介護はいい加減にやれるものではなく、それだけのやりがいが持てる仕事ということもできます。こうした苦労はやむを得ませんが、フランチャイズに加盟して開業するのなら、いくらか軽くできると思います。FCは加盟店の多さが企業の信用となるので、事業を成功させてもらうためにきちんと指導してくれますし、人材確保や物件選びのサポートをしてくれることが普通なのです。素人が一人で駆け回っても限界があります。良い関係を築けるFCに加盟し、介護事業をイロハから教えてもらうほうが安心ではないでしょうか。そうやって助力を得ることで、開業の夢が叶うのなら言うことはないでしょう。