売上、開業資金などを介護業界の業態別に一例を示します。

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計画前に収支モデルを見ておこう

一口に介護業界といっても業態も施設の規模もさまざまです。初期投資がどれくらいで、どれだけの期間で、どれだけの売上をだせるか、というプランも変わってきます。この記事ではいろいろなモデルを取り上げ、投資、期間、利益という観点で、説明しようと思います。あくまでプランなので、必ずこうなるというものではありませんが、事業計画の参考にはなるのではないでしょうか。

ケース①地域密着型の小規模デイ

フランチャイズで介護業界に参入。デイサービスで定員は18人。加盟金は500万円で、他に物件取得費で300万円。備品や求人、法人申請などで400万円。開業資金はトータルで1200万ほどになります。ロイヤリティは総売上の5%で、3年。稼働率が85%程度の場合、月の収益は約580万円。人件費などを支払って、80~90万円の利益です。これは比較的少数タイプ、地域密着型の一例です。

ケース②定員50人超の大規模デイ

あるフランチャイズに加盟して、利用定数60名のデイサービスで介護業界に参入した例。加盟金は200万円、ロイヤリティは基本4%で売上によって上下あり。物件取得やリハビリ機器の購入で2000万ほどかかり、開業資金は約2200万。月間の収支モデルは利用者60人で、サービス提供時間は1050時間。2年で施設売上約300万円となり、経常利益は80万円。これは規模の大きな施設例ですね。

ケース③稼働率が高い都市型デイ

フランチャイズで介護業界へ。施設は30坪。リハビリ機器を6台購入して、車両購入費や物件取得費を合わせて約2000万円の初期投資でデイサービスを始める。場所は東京都で、一日に定員20名を2回転させるモデル。稼働率を80%とすると、月間売上は400万円となり、営業利益は180万円となります。利用者を集めやすい都市部の収益モデルとして考えられます。

ケース④リハビリ重視の訓練型デイ

8万人規模の商圏都市で、リハビリテーションを重視したデイサービスで介護業界へ。リハビリ機器は中古で10台ほど購入し、500万円以下に抑える。40坪の物件取得費が約750万円。諸費を加えて約1500万円で開業する。定員20名で、午前と午後の2回転。開設後半年で稼働率90%のモデルで、月の総売上高は420万円。営業利益130万円。リハビリという売りがあるケースですね。

ケース⑤初期投資低めの訪問介護

介護業界で訪問介護を開業するケース。大きな施設を必要としない訪問介護は、事務所の開設や法人化などの初期投資は500万円前後となる。訪問は数を増やして収益を上げる必要があり、月の訪問回数400~600以上を目指す。人件費が多くかかるため、月間の売上は150万ほどとなり、営業利益は50万程度となる。訪問の一例ですが、初心者には難しい業態となります。

ケース⑥大事業の住居型老人ホーム+訪問

住宅型老人ホームと訪問介護を併用し、75坪の新築施設を5000万円で建築して介護業界に参入した例。利用者は訪問と入居それぞれ20人で稼働したとして、月間売上は合計で750万円となる。人件費、住宅の食費や光熱費を差し引いて、営業利益は250万を見込みます。やや大型施設のモデル例で、開業費用は8000万にもなりますが、見返りも大きい業態です。

まとめ

上に挙げたものはモデルであり、一例に過ぎません。すべてがこのように運ぶというものではありません。それぞれの業態の開業資金と、どれくらいの稼働率で回収できるかといったビジョンのようなものと考えればいいでしょう。介護も多様となり、売上は思うようになりません。それでも熱意を持って介護業界に飛び込むからには、自分にとって理想的な業態と、目指す利益を頭に思い描くことは重要なのです。これらのモデルを参考にして、自分がどんな介護と、どれだけの儲けを望んでいるのか、心を固めておくと方向性が見えてくると思います。

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