開業の準備をする心構え
「デイサービスを始めよう」と思っても、すぐに施設を開業できるわけはありません。物件探しに人材募集、備品を購入して申請もしなければなりません。起業を目指すのであれば、必要なものが何かをきちんと把握し、効率的な段取りを組んで進めることです。準備期間に何をするか、どれだけ時間がかかるかなどを説明します。
デイサービスの開業まで道は長い
デイサービスを開業するに当たり、事前の準備期間にはやることがたくさんあります。それらを片づけて施設が開かれるまでは、最短でも4ヶ月。長ければ半年から1年近くを見越しておかないとなりません。これは個人差もありますし、フランチャイズか独自か、施設の規模、人材の調達状況などによって変わってくるもので、自分だけの力ではどうしようもない部分もあります。あくまで目安として考え、逆算して計画することですね。
デイサービス開業までの流れをチェック!
開業するには、まず資金を用意することです。これがないと始まりません。それからデイサービスのフランチャイズ会社の吟味などをするのですが、これは事前に決めておいて、必要な資金を割り出すという方法もあるでしょう。次は施設の物件を探します。FCで用意してもらえることもあります。従業員探しも並行して行うことになるでしょう。行政指定を得るために、提出する申請書も作る必要があります。従業員の人数などを記載するため、後になるのですね。これらが準備期間に行うことです。申請が通ればめでたくデイサービス開業というわけです。
書類作成はFCなどのプロに頼むといい
準備期間中の仕事で特に厄介なのが書類の作成。デイサービスは行政指定を受けないとできないので、避けては通れない大仕事です。記載項目は多岐に渡っていて、管理者の誓約書だの、役員名簿だの、事務所の図面や写真だの、とにかくここには書ききれないほど膨大です。不備があれば開業が遅れることになります。お堅い行政のことですから、申請が一日遅れただけでも翌月扱いになることもあります。準備期間を短縮するためにも、こうしたミスは避けたいですね。フランチャイズ加盟なら、書類のほうを頼める場合もあります。自主独立であれば行政書士に頼むのがいいと思います。なかなか自分では難しいのが書類作成なのです。
申請は長期戦。開業2ヶ月前までに済ます
準備期間は忙しいですが、すべてを開業日の2ヶ月前には終わらせていないといけません。オープン月の前々月末日ということです。なぜなら、申請するときの条件がそうなっているからです。デイサービス開設前には審査のための質疑応答が行われます。指摘があれば修正して再び審査されます。これが伸びて、行政得意の翌月扱いされて、一ヶ月を無駄にすることもあるのです。行政関係のことは注意して、早めに動くようにしましょう。
開業当初は無収入。お金の準備を
開業のための準備期間であっても出費はあります。前項で書いたように、申請が認可された後もひと月くらいはデイサービスのオープンが待たされる上に、介護保険からの料金の入金が行政システムのため2ヶ月遅れとなりますから、都合3ヶ月は無収入というわけです。その分の資金も忘れずに準備しておいてください。どうしても申請認可までは念頭にあっても、その後の入金のほうを忘れることが多いので、気をつけたいものです。
まとめ
デイサービスは公共事業のため、融通の利かないお役所仕事とどうしてもつき合わないといけません。開業者にとっては頭の痛い話ですが、仕方がありません。そこら辺のことをしっかり考えて、計画的に進めるのが重要です。そうすれば自然と準備期間も短縮できることでしょう。準備で思うようにならないと、施設が開いたころには嫌気がさしてしまっているかもしれません。いいスタートを切るためには、入念な準備が大切なのです。