魅力的なデイサービス
介護施設でよく見られるのがデイサービスです。比較的始めやすいということで、福祉関係の仕事で独立し、起業しようという新規参入者も多く従事しているようです。よく「デイ」と略されて聞く言葉ですが、利用者が通って食事や入浴などのサービスを受けるというもので、高齢者のサークルのような雰囲気があります。そのような雰囲気から、自分もできる、やってみたいと考える人が多いのでしょうが、やはり報酬をもらって行うサービス業なのですから、始めるにしても現場のことをよく知っておくほうがいいでしょう。ここではデイサービスの仕事や、事情などを説明してゆきます。
デイサービスは意外と大変
施設によって違いはありますが、デイサービス自体が高齢者などを日中預かって面倒をみるというものなので、業務の内容はそれほど変わりがありません。スケジュール的にいうのなら、朝に送迎があるのなら迎えに行き、血圧や体温測定などの軽い医療診断、入浴の介助などをして、昼食をとらせます。リハビリテーション、レクリエーションなどをして、夕方に家まで送ってあげる、といった感じになります。もちろん、施設の清掃作業、記録の記入、職員のミーティングなどもあります。内容としては保育士に近いかもしれないですね。ただ、介護ですからどの仕事にも緊張感はつきまといます。状態は一人ひとり違うので、それらも知っておき配慮しなければなりません。日帰りなので時間に追われることも多く、利用者の家族との付き合い、応対もあります。傍から見るより大変でしょう。
給与の改善がされはじめている
日中の仕事、平日だけの土日休み、楽しそうな雰囲気という理由で、介護の仕事に就こうと思う人がまず考えるのはデイサービスです。事実、働きやすいのですが、働きやすい分「安いのかな?」と気になるのは給料です。正社員でだいたい月15万~20万、パートで全国平均時給千円程度というのが一般的な相場ですが、給与は施設によってかなりばらつきがあって、一概に言えないのが現実です。ただ、国は介護報酬の引き下げに伴う給与の低下を防ぐため、職員の処遇改善加算というのを設けており、そのおかげで給与も増加傾向にあるようです。
就職しやすい仕事。資格で差をつけたい
介護関係の仕事でも、デイサービスは特に求人がたくさん出ているものです。デイサービスは資格がなくても働けるということもあり、いつも人手不足の介護業界では求人が切れることはまずありません。就職するなら求人雑誌、新聞の求人広告、ハローワークなどで見つけると良いでしょう。就職するのも難しくはありませんが、やはり若いことや明るい人柄は有利になります。また、運転免許証、福祉系の資格を持っていることも就職しやすいポイントです。施設により待遇や職場環境がずいぶん違うことが多いので、良い施設を見極めることが大切です。
デイサービス向きの人ってあるの?
デイサービスは資格がいらないとはいえ、働くには向き不向きがあります。高齢者とコミュニケーションをとれる人が好ましいでしょう。介護の仕事は突発的なことも起こり得るため、なにがあっても慌てず、臨機応変に動ける冷静さも必要です。高齢者は注文が多いのも特徴。いくつかの仕事を同時に把握し、片づけてゆく手際のいい人が理想ですね。
まとめ
デイサービスの業務や、就職する前に知っておきたいことをまとめてきました。楽しそうな雰囲気のデイサービスですが、そこには介護の難しさや、業界のさまざまな事情があるようです。しかし、介護にとってもっとも大切なのは、青臭いようですが「愛」なのだと思います。誰でも最初はそこからスタートするはずです。まずはその業界へ飛び込んでみて、高齢者に学ぶつもりでスキルアップしてゆけばいいのだと思います。